東電OL殺人事件 ウソで塗り固められた捜査と裁判 (4)

2001年2月下旬
事件が起こった同じ時期(3月初旬)
である2月下旬
弁護側は
日本大学医学部法医学教室の
押田茂實(しげみ)教授に鑑定依頼
この 本物の便器内の汚水による
精子の崩壊を観察する実験の結果もやはり
10日間の放置では
頭部のみになっている精子は約40%
20日間の放置では
80〜90%となり
不潔な水だと崩壊が早まる という
押尾講師の意見は正しくなかった
ことが証明された

7月5日
弁護側は新たな鑑定書を添えて
上告趣意書を最高裁へ提出
その鑑定書とは
「現場にあったマイナリさんの体液は
事件当日のものではない可能性が高い」
というものだった

2003年10月1日
弁護側は補充鑑定意見書を最高裁へ提出

10月20日
最高裁は被告の上告を棄却
「記録を精査しても
2審判決に重大な事実誤認は見当たらない」

10月23日
弁護団は最高裁決定に異議申し立て
「2審判決には重大な事実誤認がある
破棄しなければ著しく正義に反する」

11月4日
最高裁は異議申し立てを却下
これにより無期懲役とした
東京高裁判決は確定となる
弁護側は冤罪を主張
再審を求める方針を明らかにする

この最悪と言える判決結果になったのは
外国人に対する差別意識も
否定できない要素の一つである
事件が起こった1997年当時の
外国人事件での勾留率は
99.0%(日本人は76.1%)
また 判決言い渡し時点での勾留率は
97.7%(日本人は61.4%)

2005年3月24日
マイナリさんが東京高裁へ再審請求

 

2011年3月11日
東日本大震災

 

 

2011年7月21日
東京高検
泰子さんから採取された体液のDNA型鑑定を
行った結果
マイナリさんのものとは
別人の体毛と一致したことがこの日判明
警察庁のDNA型データベースに照会したが
一致する人物はいなかった
これにより泰子さんは
第三者と101号室へ行った可能性が浮上

9月16日
東京高検
第三者の存在を示唆する
DNA型鑑定結果に対する意見書を
東京高裁と弁護団へ提出

11月1日
弁護団は
遺体の胸や下腹部周辺など
計3カ所の付着物から
第三者のDNA型が検出されたとする鑑定書を
新たな証拠として東京高裁へ提出

2012年1月20日
弁護団は
DNA型鑑定結果が
東京高検から開示されたことを明らかにする

2月7日
東京高検
東京高裁が鑑定不要としている
物証42点中の27点について
独自に鑑定を実施すると宣言

最初の15点の鑑定終了時点で
マイナリさんのDNA型は検出されず
代わりに胸に付着した唾液などから
例の「第三者」の型が検出
これにより東京高裁は
先月24日の3者協議で
残る27点の鑑定は実施する必要なし
という意向を示していたが
なんと検察内部から
「真相究明のため
残り27点も鑑定すべきだ」
という意見が強まり
高検もそれに押された形で
実施する方針を固めた

 

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しかしまぁ
震災前と後
これほどまでに態度を変えてくるとは
この事実だけを踏まえても
東電自体
かなりの割合でコミットしていたのは
明白である

 

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6月7日
東京高裁は
マイナリさんの再審請求を認め
刑の執行停止命令を出す
最大の焦点とされていた
新たなDNA型鑑定結果について
小川正持裁判長
「公判で証拠提出されていれば
有罪認定できなかったと思われ
無罪とされるべき明らかな新証拠である」
と評価
さらに
「受刑者(マイナリさん)以外の男が
被害女性と性的関係を持った後に
殺害した疑いを生じさせている」
と指摘
確定判決を強く疑問視した

同日
執行停止とともに
釈放手続きが始まってしまう事態を
懸念した検察側は
再審開始と執行停止に対し異議を申し立て
釈放手続き停止も要求

6月11日
入管当局がマイナリさんに対し
強制退去命令を発令

6月15日
マイナリさん(当時45歳)
母国ネパールへ向けて
妻 長女 次女 とともに出国

7月31日
検察側からの異議申し立てが却下

8月2日
検察側は
裁判やり直しを認めた東京高裁に対し
最高裁に不服申し立てをしないことを決定
よって 裁判のやり直しが確定

10月10日
検察側による追加鑑定の結果
泰子さんの爪の付着物から
マイナリさんのものではない
第三者のDNA型が検出されたことが判明

10月18日
東京高検
マイナリさんを犯人とするには
合理的な疑いが生じたとして
無罪を求める意見書を
東京高裁(小川正持裁判長)へ提出

10月19日
弁護団は
この東京高検の態度の変化を受け
「マイナリさんの無実は
1審の無罪判決の時点で明らかだった」
とする意見書を東京高裁へ提出

10月29日
東京高裁 再審第1回公判
なんと検察側が 異例の無罪主張
そして即日結審

11月7日
東京高裁 再審判決公判
2000年4月14日の
1審無罪判決に対する検察側控訴を棄却

ゴビンダ・プラサド・マイナリ
ついにこの日
無罪確定となるのです

 

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